タコ氏、いい所だってあるんです

　あれから、ヤツは一度も家で飲んでない。だけど、じゃあ、一滴も飲んでいないのかっていったら、アヤシイような気がするのだ。隠れて、外で飲んできてるんじゃないかって、そんな気がして、仕方がないのだ。
　昨日も、ヤケにうるさかった。テレビの文句、私とポンが新聞をたばねてしばってたら、それのやり方について文句。ヤツがゴミ箱に捨てた説明書を、ポンが引っ張り出していたら、それについての文句。
　どうも、アヤシイ。でも、飲んでる証拠はない。そういうときって、無視すべきなのか、そうじゃないのか、大いに悩む。コイツ、しらふなのか。酔ってんのか。双極性障害の躁状態のせいで、こんなにうるさいことになってるのか。アルコールのせいで、こんなことになってるのか。わけわからん！　区別つかん！

　うるさいけれども、夕食の後片付けは率先してやったり、新聞をたばねてしばっている私達のやり方に文句をつけた後、結局、一緒に縛ったり。洗濯やら、後片付けやら、

何かと、家事には参加する。
休日には、
「提案」とおもむろにいい、
「今日の夕食。とうふとなめこの味噌汁。かやくご飯。ダイコンの煮物。きゅうりのぬか漬け。サラダ。焼き魚。以上」と言って、私達を見たりする。
「いいですよ」と、私達が言うと、テクテクと歩いて買い物に出かけ、自分で材料を買いそろえ、三人分の夕食を、キチンと用意したりする。

　そういうことは、よくやるのだ！　自分で食べたいものを作れと命令するわけではなく、自分で作って、用意するのだ！　そういう所はエライんだっていうことも、一応、ここにちゃんと書いておかないと、不公平な気がするので、書いてみた。どうも、タコ氏の悪口ばかりになってしまうけれど、まあ、そんなところばかりではないのだ！　そして、意外とタコ氏の作る和食は、おいしかったりするわけだ！

　けれども、アルコールに関しては、どうも隠れ飲みをしている感じがしてならない。
　証拠はないんだけど。全然、証拠はないんだけど。