愉快な精神病家族

双極性障害&アルコール依存症になりかけ!?のオジサン&パニック障害の奥様&経済力無しのアラサー&怖がり犬のドタバタ生活

ブームは去る

タコ氏のキレっぷりは、さらに激化。ポンの顔を見るなり、ふるさと納税の問題について、たたきつけるように怒鳴ってくる。
「で!? ふるさと納税はどうなったわけ!? っていうかさあ、なーんで、こんな事で、そんだけ悩むかなあ!? ふるさと納税の何が不満なわけ!? 何で、そんなにジャッジに時間かかる!? 5秒でジャッジしろよ!!!」
と、家じゅうに響き渡るような声でポンに怒鳴りまくっている。こうなったら、ポンはもう、ガンコとして、貝のように押し黙る。ラチがあかない。

 私、もう黙って静観しておくわけにもいかなくなった。仕方ない。仲裁に乗り出してみるか。

 私、キレまくってるタコ氏に言った。

「逆に、ふるさと納税ってさ、そんなに早く決めなきゃいけない問題なの? この時期を過ぎたら、もうふるさと納税の申し込みをできないみたいなリミットはあるの?」
「まあ、リミットって考えたら、12月だね」と、タコ氏。
「じゃあ、そんなに決断を急ぐ必要ないんじゃない。まだ7月だよ。もうちょっと、ポンが決断するのを待ってあげたら?」と、私が言うと、
「そしたら、私はどうなるわけ!? 何でいつもゆずらなきゃいけないわけ!?」

と、タコ氏はモウレツに怒ったが、
「もう、いいや。この件に関しては、忘れるっ!!」
 そう怒鳴って、本当に、ふるさと納税については、言わなくなった。ヤレヤレ。

 

 それでも、全く怒鳴らなくなったってわけではなく、時々、発作みたいに怒鳴りだす。昨日は、日曜日だったけれど、何故か、私とポンの朝ごはんの真っ最中に、タコ氏は、たんすの整理をはじめ、家にあるハンコを10本ジャラジャラと出してきて、食卓にぶちまけ、
「この中で必要なもんと、いらないもん! はい、ジャッジして!」と怒鳴った。
「今、決めなきゃいけないの?」と、ポンがダルそうにいうと、
「だって、あなた、こんなたくさん、ハンコいるわけ!? 大体、あなた、ハンコな

んて押す場面あんの!? ないでしょ! これ以外、どのハンコも、全部捨てる!  それでいいっしょ!」と、タコ氏は、キレた。

「もー! 全部捨てないでよ!」

 ポンは怒鳴って、朝ごはんを放り出して、あのハンコやら、このハンコやら、ペタペタ、そこらへんにあった原稿の裏に押し出したけどさ。

「あのねえ、あなた、ハンコのジャッジをするなら、ちゃんと雑誌を下にしいて、ちゃんとした紙に押して見なくちゃ」と、タコ氏にえらそうに言われて、

「もう、いい!」と、ポンは、ハンコを放り出した。

「今は、朝ご飯だから、そんなことしない! ハンコタイムは、あとで作る!」

 ポンがそう言って、ハンコを全部、ジャラジャラと元の場所にしまいこむと、

「チッ!」と、タコ氏は、舌打ちをして、大変コワイ顔をした。